いびき治療Q&A いびき外来 睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療日帰りレーザー手術 慶友銀座クリニック 東京都中央区

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いびき治療Q&A

Q&A方式で、いびき治療とSAS治療の実際について、しっかりお応えします。

質問1

慶友銀座クリニックで行う手術はどんなものがありますか?
主に鼻の手術になります。最新のレーザーや高周波ラジオ波を用いた日帰り手術です。全て日本耳鼻咽喉科学会の認定専門医が手術を行います。当院は耳鼻科では珍しい日本レーザー医学会の認定施設です。施設基準に沿った最新の機器による治療を行っています。高周波ラジオ波に対しては米国で使われているソムノプラスティG3とセロンという2種類のマシンを所有しています。ほとんど痛みはありません。この二つが米国でも日帰りで行う手術マシンと考えられています。他にも販売されているのはありますが、針が太く、そのためかなり痛みがあり、米国では病院の手術室で行うものと考えられています。

質問2

鼻の手術で無呼吸に伴ういびきは治りますか?

2−1)解剖学的に

いびきとは、睡眠中の呼吸運動により、上気道で発声する音です。米国の基準に、International Classification of Sleep Disordersというのがあります。米国の先生が(ほんの少しカナダ)決めていますが、睡眠障害国際分類とされています。医療の診断基準もほとんと米国で決められているのが現状です。ここの第二版(ICSD-2)で、いびきとは日中の眠気や、無呼吸や低呼吸を伴わず、睡眠分断も認めないと定義されています。鼻からのどを通して気管までの空気の通り道の割合は、まず鼻が50%で、その後に続くのども50%と約半々です。空気の通り道を拡大することが手術の主目的となります。鼻の通りをよくすることは、空気の通り道の半分を改善することになります。のどに原因があるとしても、鼻づまりがあれば、鼻は空気の入口なので、まずそれを解消することが先決です。

2−2)空気の流れ

寝ていると、鼻から呼吸することで、のどをひろげると考えられています(参考1)。鼻づまりがあっても、昼間は口呼吸により呼吸困難に陥ることはありません。睡眠中は本来の鼻呼吸へ戻ろうとするため、空気の抵抗が高まり、Bernoulli's効果により、鼻の空気の出口であるノド(咽頭)に強い陰圧がかかり、のどの空気の乱流をおこします。これによりのどの粘膜がひっぱられ、のどの空気の通り道が狭くなり、無呼吸やいびきの音がひどくなります(参考2)

2−3)鼻の手術

米国でも睡眠外科の立場から、鼻呼吸の重要性を認識し、まず鼻治療を優先することが大変推奨されています。子供においても、いびき・無呼吸の治療はまず鼻からと米国でも考えられています。 鼻づまりをよくすることで、鼻呼吸が促進され、鼻づまりによるのどへの影響を緩和し、無呼吸とそれの症状としてのいびきをある程度減らします。鼻の手術をすることで、口を開けて寝てしまうことにより舌がのどの奥に落ち込んでしまうことを軽減し、睡眠自体の質を高め、無呼吸をする時間を短縮するといわれています。(参考3)のどの手術は、質問3で詳しく述べますが、扁桃腺肥大以外は現在ほとんど行いません。無呼吸がある場合は、軽度であればマウスピースや中等度以上で鼻から空気を入れるCPAPを行い、それらをより使いやすくするという目的で鼻の手術を併用すると大変効果があるといわれています。

2−4)当院の方法

手術の場合、検査にて鼻づまりを確認し、まず鼻の通りをよくする点鼻薬を試験的に使用し、鼻の手術と同じような状況を作りだして有効があった方のみ手術を行っています。

参照1 European Respir J 22 2003 pp827-32
参照2 JJ Bron Soc 63(2) 2012 pp136-9
参照3 JOHNS 28(4) 2012 pp643-6

質問3

鼻だけでなく、のどの手術もしたいのですが?
簡単にのどの手術として7つがあげられます。20年前から毎年米国カリフォルニア大学とペンシルバニア大学による睡眠外科の研究会が毎年行われております。慶友銀座クリニックの院長は、4年前から毎年参加しています。この研究会での指針が、世界の睡眠外科の指針ともいえます。今回はこの研究会における無呼吸を伴ういびきの手術に対しての現在の見解を元に以下をお示しします。

Ref.)2015年度第21回カリフォルニア大学・ペンシルバニア大学合同睡眠外科研究会 http://www.uphs.upenn.edu/pennorl/education/documents/Sleep2015BrochureFINAL_000.pdf


1. のどちんこ(口蓋垂)

2014年日本口腔咽頭学会総会(札幌)での藤田保健衛生大学の発表では、いびきの原因となる睡眠時無呼吸症に対する口蓋垂(のどちんこ)の手術に対しては、のどちんこは3.5㎝以上であれば、切除した方が無呼吸に対しては効果的だとの報告がありました。この報告から当院では口蓋垂が3.5㎝以上の長さの患者さんに対してはレーザーによる切除を他の原因も十分考慮の上検討しています。

2. のどちんこの上(軟口蓋)

米国では日帰り手術として当院にあるソムノプラスティG3を用います。またシリコンを挿入する場合もあります。院長は米国で実習を受けましたが、とても簡単な手術でした。日本では保険が適応ではなく、効果も米国ではSlightly Effective(効果軽微)といわれ、研究段階です。無呼吸を悪化させる場合があり、当院ではおこなっておらず、日本のクリニックのホームページ上で手術紹介の絵図をみたことがありますが、実際に行っているところは保険も適応でないことからか聞いたことはありません。


Ref.)DRBRAIANWEEKSのサイトです。局所麻酔による軟口蓋のシリコン注入 https://www.youtube.com/user/drbrianweeks


3. のどちんこのまわり

鼻の中がつまってしまうと口でしか呼吸できなくなります。ハァハァと口で苦しそうに呼吸すると口の中の柔らかい組織(のどちんこ 口蓋垂やその周囲の組織 軟口蓋など)がブルブルふるえていびきが発生します。  のどのレーザー手術(LAUP:Laser Assisted Uvula Palatoplasty レーザーによる口蓋垂と軟口蓋の形成術)と言われているものがあります。局所麻酔で行うレーザーによる日帰り手術です。のどちんこ(口蓋垂)だけでなく、その周囲のふるえる組織(軟口蓋)もレーザーで切り取ってしまう手術です。
 米国の睡眠外科の臨床方針においてのどのレーザー手術(LAUP)は薦められていません。睡眠時無呼吸を伴わない単純性いびきのみ有効の可能性があるとされています。(参考文献:Aurora RN et al:Practice parameters for the surgical modifications of the upper airway for obstructive sleep apnea in adults,Sleep 2010 33 P1408-13.)(渡邊.千葉 睡眠医療8:367-374 睡眠外科治療 その概要と現状及び適応について)
 術後のどの切った組織が硬くなったりし(瘢痕拘縮)、軟口蓋の筋層をかなり手術により痛めつけてしまい、睡眠時無呼吸やいびきを悪化させることがあります。術前に睡眠時無呼吸の検査による確認が必須と考えられています。効果は術後のノドの痛みからご飯が食べられないことによる体重の減少により、口の中の脂肪組織が減ることにより睡眠時無呼吸が軽くなることの他に ふるえる組織を切除したことによるいびき音の変化があるといわれています。当院では、検査により睡眠時無呼吸がなく、また将来的にも睡眠時無呼吸をおこす可能性が無く、明らかに口蓋垂(のどちんこ)及びそのまわりの組織がいびきの原因となっている患者さんに対して、のどのレーザー手術(LAUP)を検討します。


Ref.)カマーミ先生のLAUPの手術
https://www.youtube.com/watch?v=WOoG-O6A1P8


4. 扁桃腺

両方の扁桃腺がくっつくほど巨大で(ピンポン球2つぐらいの大きさ)、炎症を繰り返す場合など全身麻酔下で手術を行います。この手術は扁桃腺をとり、のどちこを持ち上げます。UPPP(uvulopalatopharyngoplasty:口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)といいます。UPPPは、気道をふさいでいる軟口蓋、口蓋垂、扁桃腺を取りのぞく手術です。 症例によっては有効な手術ですが、術後の瘢痕狭窄(手術して切ったところが硬くなる)や嚥下・構音に関する合併症の可能性もあり、経験を積んだ医師の手術を勧めます。 当院では、頭頸部腫瘍担当の医師が、当院で手術を決定した後、勤務先で手術を行います。Lateral Pharyngoplasty(最新の手術法で、扁桃腺を切除するだけでなく、口蓋垂を切らず、左右から上に持ち上げる手術法で無呼吸治療に効果があるといわれている)を推奨しています。約1週間の入院となります。術後は当院でフォローするので、術後に会社を半休して手術をしてもらった病院に通う必要性はありません。


Ref.)南カリフォルニア大学のKEZIRIAN先生のlateral-pharyngoplastyの解説サイトです。
KEZIRIAN先生はカリフォルニア大学サンフランシスコ校の准教授の時代から、耳鼻科的な睡眠外科のリーダーです。米国での学会ではいつもお世話になっております。先生の講義をサンフランシスコで拝聴し、日本に紹介しました。

http://www.sleep-doctor.com/surgical-treatment-overview/palate-procedures/lateral-pharyngoplasty/


5. アデノイド

上咽頭に発生する疾患としてなじみのあるものに、アデノイド(腺様増殖症:せんようぞうしょくしょう)があります。アデノイドは咽頭扁桃という組織が増殖するものですが、腫瘍性のものではありません。上咽頭がんはその周辺に発生する悪性腫瘍です。巨大な場合は全身麻酔下の手術を検討しますが、悪性の場合もあり注意が必要です。上咽頭がんは低分化型扁平上皮がんが多く、遠隔転移が多く認められます。肺・骨・肝臓が遠隔転移の最も多い部位です。上咽頭がんは台湾、中国南部、東南アジアなどの地域に多く発生します。男性に多く、年齢的には40歳~70歳代に多いです。組織学的には、ほとんどの場合が低分化型扁平上皮がんで、悪性リンパ腫がこれに次いでいます。上咽頭がんは、東南アジア地区で食べられる塩蔵魚により、リスクが高くなるとされています。喫煙、飲酒、熱い飲食物もリスクを高くすることが確実とされています。ホルムアルデヒドの取り扱い作業との関連もいわれています。その他にEBウイルス やHLAの多型についても関連があるともいわれていますがまだはっきりとしたことはわかりません。良性の場合で、無呼吸がある場合は、扁桃腺とともに切除する場合が多いです。


6. 巨大な舌

舌に脂肪が蓄積するので、まず肥満の解消を。マウスピースが大変有効です。舌の減量手術は対象が限られ、世界的にほとんどやっていません。舌の奥を当院にあるソムノプラスティで刺し、舌の奥を縮める手術もありますが、日本では保険も適応ではなく、行っている施設もありません。ソムノプラスティが日本で当院に1台しかないことと、同様の機種であるセロンが米国で舌の手術に国から認められてきていなかったことが原因と思われます。当然保険治療ではできませんし、効果もSlightly Effective (効果軽微)とされています。 Transoral Robotic Surgery (TORS)は、ダヴィンチというロボットを使っての手術が現在の最先端といえます。いびき・無呼吸の場合は舌や舌の奥の脂肪をとる手術に用います。手術ではまだ研究段階のレベルで、命に関わるような術後の出血の問題もあり、日本での実施は当分先と思います。個人的な見解ですが、これはまだかなりリスクのある手術なので、外科的に舌の脂肪をとるという意味であれば、外科的に胃を小さくして体全体を痩せさせて、マウスピースを使いのどの空間を拡大する方が、選択肢としては先になるのではないかと思っています。


Ref.)デトロイトにあるWayne State大学のLin先生のサイト。のどの奥の組織ををダビンチというロボットを使ってとっています。
https://www.youtube.com/watch?v=g5FixuV6L3I

Ref.) ロボット手術のダビンチ社のサイト 口の中のロボット手術を解説してます
http://www.davincisurgery.com/da-vinci-head-and-neck/conditions/throat-cancer/da-vinci-TORS.php

Ref.)胃を小さくする手術の無呼吸に効果的であるという論文
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23299507


7. 小さなあご

まずはマウスピースの検討 ひどい場合はあごを伸ばす大手術も検討(限定的)。創始者でもあるスタンフォード大学のパウエル医師に直接お話を聞くことがありましたが、成人で手術をすると、あとで伸ばしたところが縮むから、米国では主に若い人を中心におこなっているようです。米国でもカリフォルニアは、優秀な歯科口腔外科医が、医師の免許も習得する伝統があります。そのためカリフォルニアは睡眠外科のメッカです。友人でスタンフォード大学の耳鼻咽喉科のStanley先生は、歯科と医科の免許も有り、彼が世界ではトップと思います。手術する医師は日米でも非常に限られます。手術対象の患者さんは非常に限られます。手術希望の方は、ご紹介しますのでご来院ください。


参考)You TubeにあるFaceCenterLA in Pacific のサイトです。下の顎だけでなく、上の顎も出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=hl4onlHzuwA

質問4

かなり太っており、現在CPAPを使用しています。 鼻の手術をすることで止めることはできますか?
CPAPを使っているのであれば中等度以上の無呼吸があると思われます。かなり太っている場合は、重症に近い無呼吸があるかたがほとんどです。CPAPを使うことを前提にして、よりCPAPを使いやすくするために鼻を手術することは推奨されています。CPAPをどうしても使えない場合は、当院では次に無呼吸用のマウスピースを作成しています。CPAP以上の効果はマウスピースにはなく、特に太っている人は痩せている人に比べて効果がでにくいこともあるという報告もありますが、他の治療方法と比較して有効性の面からも2番目のチョイスとなります。
マウスピースでも、鼻閉がある場合は、鼻の手術を併用することは大変有効です。鼻の手術は、鼻という空気の入口を手術することで、空気の流量を増やし、CPAPやマウスピースをより使いやすくするものと考えてください。他に選択肢としてのどの手術があります。安全性の面からも全身麻酔下での手術となりますが、適応は扁桃腺が巨大で、年に何回も炎症を繰り返した方のみで、かなりの肥満者は手術の安全性の面から除外されています。しかし、当院で行う局所麻酔下での鼻の日帰り手術は、まず体重は落とす必要はありませんので安心してください。

睡眠時無呼吸の治療は、太っている場合はまずダイエットといわれています。のどもまわりと舌に脂肪がたまるのです。体重の1割一旦減量したら、多少のリバウンドがあっても無呼吸はかなり改善するとの報告があります。当院ではダイエットに定評のある藤野武彦九州大学名誉教授が院長を務めるブックスホリスティッククリニック東京に紹介します。そこで脳疲労と食生活の改善を主にしたダイエットが効果的と考えます。それでもダメな、超肥満でCPAPができない方はどうしたらいいか、米国では胃を小さくする手術がかなり行われておりますが、米国基準の超肥満の方を対象としており、決してファーストチョイスの治療ではありません。院長は肥満の外科的な手術を行う、日本肥満症治療学会の会員です。BMI32以上で全ての治療に抵抗性がある場合は、関連病院に紹介することも検討します。

質問5

扁桃腺の炎症を繰り返し、無呼吸もあります。自分で見る限りあまり大きくはないのですが、担当医は全身麻酔での手術をした方がいいといっています。手術をしたほうがいいですか?
扁桃は、分泌腺と考えられていて以前は扁桃腺と呼ばれていましたが、リンパ組織であり、正しくは「腺」を除き扁桃といいます。扁桃組織の最大のものが、口蓋垂(のどちんこ)の左右に1個ずつ計2個存在する口蓋扁桃です。扁桃(口蓋扁桃線)の表面には多数の陰窩または腺窩( tonsil crypts )があり、アデノイドにはありません。扁桃は食べ物が通る消化管に組織的に関係があり、アデノイドは空気の通る呼吸器に組織的関係があることが原因かもしれません。陰窩とは小さい穴のことで、穴があくことで、扁桃全体として表面積が大きくなることで、入ってくる細菌をより効率的に殺せるような構造になっていますが、穴があること自体で、穴のないアデノイドに比べると感染しやすい構造ともいえます。

その陰窩の奥には扁桃組織の壊死した細胞、細菌の死骸である細菌塊、食べ物のカスが溜まり、混在し、白い塊をつくり、これを膿栓(のうせん)といいます。また硬くなると扁桃結石ともいわれます。この膿栓にはバイ菌が繁殖し、クサイい臭いで、最近ではくさい玉ともいわれ、口臭の一因となります。しかし口やのどの構造や扁桃腺の型、感染の頻度により、できかたに個人差はありますが、膿栓は大なり小なりみんな持っているものです。膿栓そのものが人体に悪影響を及ぼすことはありません。ちなみに当院では膿栓の気になる人には、エアープレッシャーで除去しています。痛くもなく簡単にできるので、すっきりしたと好評です。

さてこの感染しやすい扁桃ですが、1960年代迄は、特に炎症を繰り返す子供に対しては耳鼻咽喉科で積極的に扁桃を切除してきました。1971年に医学雑誌の最高峰であるニューイングランドジャーナルに、扁桃摘出後の子供のポリオ・ワクチンの抗体価が低下するとの報告があり、メディアで宣伝され、曲解されて、扁桃をとるとワクチンが効きにくくなりポリオにもなりやすいと誤って考えられるようになりました。確かに扁桃をとると一過性に免疫をつかさどる免疫グロブリンの低下があるのですが代償され、免疫機能には特に問題ないようです。しかし誤った情報により、扁桃が巨大で無呼吸を起こしている場合や、炎症を繰り返して抗生物質を何度も投与されている患者さんに対しても、扁桃切除という必要な手術自体が抑制され、その傾向が今に至ってきているという側面があります。

炎症を年に3-4回繰り返したり、溶連菌の感染があり炎症を繰り返している場合や巨大扁桃により閉塞性睡眠時無呼吸症候群や食事がのどをうまく通らないことで成長障害をおこしたり呼吸に問題があるような場合に限り、(社)日本耳鼻咽喉科学会認定専門医がすすめるのであれば、全身麻酔下にて手術はしたほうがいいと思います。耳鼻科以外の専門医が切った方がいいという場合は、まず耳鼻科の専門医に相談してください。

見た目は小さくても奥がすごく大きく、空気の通り道がすごく狭いという方はかなりいらっしゃいます。ただ無呼吸が全て治りいびきもゼロになるかというと、ゼロにはならないけど軽減すると考えた方がよさそうです。しかし習慣性扁桃炎、病巣感染症、閉塞性睡眠時無呼吸に大変有効な手術であり、専門医が手術と判断すれば、手術を是非お勧めします。
また炎症を起こしていなくても全身麻酔下での扁桃腺の摘出だけでいびきが軽減する場合もあります。これは専門医しか判断できないので、判断に従ってください。高度肥満の方では、手術自体が危険という患者さんも多くいます。その方々はまず減量が第一です。
小児の無呼吸の場合は、扁桃をとると、その後体重が増加し肥満傾向になるとの報告があります。米国では将来の肥満の可能性を考慮しても、無呼吸の体に及ぼす悪影響を考えると、扁桃切除を含める無呼吸の治療を積極的に行った方がよいとの考えもあります。慶友銀座クリニックでは小児耳鼻咽喉科の専門医が最新の知見に基づき対応します。

質問6

鼻がつまっていて、無呼吸もいびきもないようです。鼻の手術はしてもらえますか。
鼻づまりだけの症状であれば、レーザーや高周波ラジオ波の手術をまず検討します。しかし蓄膿症を伴っていたり、鼻のポリープがあるには、まず抗生物質を中心とした薬物治療を数ヶ月行い当院で日帰りで手術を行う場合もありますし、関連病院での全身麻酔下での手術をおすすめすることもあります。

質問7

鼻のつまりは、鼻が曲がっているからとのことですが、日帰りでの鼻の手術は可能ですか?
左右同じ顔がないように、鼻中隔彎曲症は軽度であればだれにでもあります。軽度から中等度であれば、まず当院で行っている鼻の粘膜を減量させるレーザーや高周波ラジオ波の手術で、鼻づまりの軽減が見込まれます。場合によっては複数回行う場合もあります。しかしやりすぎは禁物です。鼻の上皮機能が失われることがありますので、当院では期間をあけて状態をみながらやっています。

軽度の場合はレーザーや高周波ラジオ波でよくなりますが、中程度以上の場合は、まずレーザーや高周波を行い、それでも鼻閉が改善しない場合に、鼻中隔彎曲症に対する手術を行う場合が多いです。高度の弯曲の場合は、鼻の骨の根元を切除することが必要で、関連病院での全身麻酔下での丁寧な手術をお勧めしています。入院せず、術後鼻に数日間ガーゼを入れてホテルでフォローアップする施設もありますが、次の日からフルに会社で働けるというのは少し無理かもしれません。生命保険のほとんどで鼻中隔彎曲症の手術は取扱っており、生命保険に入っていて会社を休むことができるのであれば、税金控除や入院することでもらえる還付金で、プラスの面がかなり多いと考えます。

質問8

粘膜下下甲介骨切除術という手術は、いいとききましたが。
鼻の曲がりをとる鼻中隔彎曲症の手術とともに行われることが多い、鼻の端の飛び出ている粘膜(下甲介)の中の骨をとる手術です。術後の出血もあるため、関連病院で全身麻酔下にきっちり行う手術をお勧めしています。

粘膜下下甲介骨切除手術は効果が高いですが入院を要するため、まずレーザーや高周波を局所麻酔下で施行し、効果不十分な場合に検討するのが一般的です。また下甲介の骨が変形して飛びだしているような場合は有効ですが、鼻の粘膜がアレルギーで腫れているような人の場合は、レーザーの方が有効なこともあります。

質問9

外鼻形成術とはなんですか?
睡眠時無呼吸の外科手術としての外鼻形成術は、美容的な鼻を美しくする手術とは基本的に別のものです。また鼻のかたちをよくする形成外科的な手術とも少し異なります。鼻の通りをよくすることが第一目的の手術となります。外人さんの鼻のように、とても細くて高く、息を吸うと小鼻へこんで、息ができなくなる方に行います。手術は鼻の穴を大きくする手術と考えてください。欧米で盛んに行われていますが、日本ではほとんど行われていません

理由としては、人種的な面があり、欧米系の人たちに比べ、アジア系は圧倒的に鼻の穴の形が丸く、大きいのが理由と考えます。韓国は、人種的に欧米系の鼻のように細くて華奢な鼻の人が多く、また美容的な面もあり、外鼻形成では独自の発達を遂げました。韓国では、外鼻形成専門の講座と教授もいます。アジア系の人々に対しての韓国のやり方を日本でも学ぼうということで、現代自動車がつくったASAN Medical Center (2680床)で毎年開催される外鼻形成シンポジウムに毎年出席し、研鑽を積んでいます。外鼻形成は、まだ日本でもやっとおこなわれだした手術です。かなり熟達した限られた医師しかできません。この手術が必要な方は、院長が、事前に撮った写真やCT画像をもとに担当医師と直接相談しながら検討し紹介します。

質問10

鼻の穴にテープを貼って治療する方法が海外であると聞きましたが?
Provent(プロベント)という、米国で主に販売されているものです。米国では医師の処方が必要で、日本では販売されていません。毎日使うと高額のようです。鼻からのどへの空気量を増すことで、無呼吸を治療するというもので、ある一定の効果がありますが、マウスピースやCPAPほど有効ではありません。鼻づまりがある人には無効です。米国では鼻づまりのある人に、耳鼻科医が手術をして、鼻づまりを解消後処方しているようです。マウスピースもCPAPもつけられない人が対象ですが、米国の本社が倒産したため、今後の日本への供給は未定です。

質問11

慶友銀座クリニックで行っている鼻の手術は、どこが他と違うのですか?
全て(社)日本耳鼻咽喉科学会の認定専門医が手術を行います。全員10年以上のベテランです。最近では美容外科でも鼻のレーザー手術を行うこともあるようですが、当院では慢性副鼻腔炎、鼻茸、腫瘍など鼻疾患すべてに精通した専門医が判断し効果が見込める方に手術を行っています。大病院での手術となった場合、当院では院長以外に、実際に手術を執刀する主治医となる慶応義塾大学関連病院部長が勤務しており、主治医と直接会って話をし、納得されてから病院を受診することができます。術後は当院で主治医が直接フォローいたします。術後に、家には近いけど会社から遠い病院に、会社を休んで何回か通わないことがありますが、当院に勤務する医師が手術した場合は、会社の終了後に当院に来院しフォローアップを受けられるので、患者さんにとっては時間的な負担がかなり軽減できると思われます。また他の病院への紹介を希望される方にももちろん対応致します。

また当院は耳鼻科では珍しい日本レーザー医学会の認定施設であり、施設基準に沿った最新の機器による治療を行っています。高周波ラジオ波に対しては米国で使われているソムノプラスティG3とセロンという2種類のマシンを所有しています。術中ほとんど痛みはありません。この二つが米国でも日帰りで行う手術マシンと考えられています。他にも販売されているものはありますが、針が太く、そのためかなり痛みがあり、米国では病院の手術室で行うものと考えられています。また高周波ラジオ波に用いる針について、すべての針に手術患者さんの名前を書き、術前に確認し、手術を行う、米国基準のトレーサビリティを導入しています。

質問12

医師です。無呼吸の患者さんで、CPAPをフォローしています。最近、鼻閉が強くなり、うまく使えないようです。紹介すれば手術してもらえますか?
手術適応があると当科で判断した場合、速やかに鼻閉改善のための手術を行います。術後は再び先生の元で、CPAPをフォローしていただきます。紹介時に無呼吸のデータがあると幸いです。

質問13

子供のいびきについて
日本学校保健会は09年、小児の睡眠時無呼吸症候群を分かりやすく解説した学校関係者向けの啓発冊子を作成し、全国約3600の公立校に配布、内容をホームページに掲載しているそうなので参考にしてください。

小児の睡眠時無呼吸症候群の診断

1.問診

子供の睡眠時無呼吸では自覚症状を訴えることは大人に比べて少なく、日中への影響も含め、保護者の観察が重要となります。

2. 検査
気道の確認のためのレントゲン写真や、細いファイバースコープによる痛くない診断をします。睡眠の状態は、まず成人用の簡易モニターやパルスオキシメーターの自動解析による結果を用います。できれば、いびきを録画したビデオ画像をもってきていただければ幸いです(スマホ等)。


小児のいびき、小児睡眠時無呼吸症候群の治療


1.生活習慣の改善(減量、早寝早起きの習慣、睡眠時間の保持)

2.鼻閉に対する内服薬や点鼻薬による薬物治療

3.慶應義塾関連病院での入院による手術(アデノイド切除・口蓋扁桃摘出術)

当院では当院毎週木曜日午後の担当の泰地医師(東京都済生会中央病院耳鼻咽喉科部長、前国立成育医療センター部長)の診察と手術を含めた治療をおすすめしています。

4.睡眠関連病院での入院検査後のCPAP治療

5.東京医科歯科大学歯学部いびき睡眠時無呼吸外来(担当:秀島先生)での口腔内装置及び装具、外科的手術の検討

質問14

慶友銀座クリニックの睡眠時無呼吸の診療スタイルの特徴はなんですか?
「米国基準の治療、医科歯科連携により無呼吸の全ての分野を網羅、治療から手術へのワンストップ体制の確立」

日本耳鼻咽喉科学会認定専門医が院長と情報を共有し、睡眠時無呼吸外科 Sleep Surgeryという分野が確立されている米国の治療指針をベースに診療を行っています。当院では常に複数の専門医が在籍しています。全員大病院の部長又は副部長クラスです。また週二回午前中は内科専門医が在籍し耳鼻科医と共同で無呼吸を診療しています。無呼吸の検査中に腫瘍が発見されることは多々あります。当院ではベテランの頭頸部外科の専門医も在籍していますので、手術の相談を含め対応できます。手術症例では、当院在籍の担当医が診察し、担当医所属の関連病院にて手術を行い、術後は当院でフォローするというワンストップ体制大きな特徴です。

また当院には睡眠時無呼吸を専門とする歯科医師が週3日在籍しています。無呼吸に対してのマウスピースは大変有効です。医科だけで無呼吸を診療することなく、また歯科だけでも無呼吸を診療することなく、医科歯科連携で無呼吸を診察し治療しています。

耳鼻科の手術だけを機械的に行うことなく、重要な疾患を見逃さずに患者様の病院、ライフスタイルに合わせて組み合わせた治療を提供できることが最大の特徴を考えています。

質問15

いびきと交通事故
睡眠時無呼吸の症状としてまずいびきがあります。睡眠時無呼吸と交通事故には密接な関係があります。睡眠時無呼吸のことが知られるようになった現在でも、睡眠時無呼吸が関与したとされる交通事故は報告されます。それは、自分自身症が睡眠時無呼吸であるということに気づかないで、睡眠時無呼吸の検査や治療を受けていない人が多いと思われます。習慣性のいびきや、日中の眠気の中に、睡眠時の無呼吸の危険性、交通事故をはじめとする社会的な事故のリスクが潜んでいます。

高速ツアーバスの大事故(2012年群馬県 関越自動車道)では、道路脇の壁にバスが衝突して乗客の7名が死亡し、38名が重軽傷を負いました。この事故では運転手に睡眠時無呼吸の症状が確認されたました。睡眠時無呼吸症候群が事故にどう影響したかが裁判の争点になり、この事故では、睡眠時無呼吸の影響で突然意識を失ったとする弁護側の主張が退けられ、自動車運転過失致死傷罪などに問われた運転手には、実刑が確定しました(懲役9年6ヶ月・罰金200万円)。

海外の報告では、中等度以上の睡眠時無呼吸の患者さんの場合、交通事故を起こす頻度は睡眠時無呼吸でない人に比べて7倍高いという報告があり、重度の睡眠時無呼吸を有する患者さんで有意に事故率が高いとのことです(Findley,L,J.et al.:Am.Rev.Respir. Dis.,138:337-340,1998 .Findley,L,J.et al.:New England.J.Med.,320:868-869,1980)。米国では年間に約5万人が交通事故で亡くなっています。そのうち15~20%の割合で睡眠時無呼吸が関連していると推測され、社会問題化しています。他の研究によれば、睡眠時無呼吸は運転能力を低下させることが明らかにされています。睡眠時無呼吸による居眠り運転で発生する事故は、特にひとりで運転中や高速道路や郊外の直線道路を走行中、渋滞で低速走行中に多いといわれています。また、重度のSAS患者は、短期間に複数回の事故を引き起こすことが多いと言われています。欧米でのいくつかの報告をまとめた調査結果によれば、SAS患者の事故率は、健康人の事故率に比べて平均で約3倍という報告があります。(Sassani A, et al:Reducing motor-vehicle collisions, costs, and fatalities by treating obstructive sleep apnea syndrome SLEEP,27ー3,2004)

眠気の自覚と睡眠呼吸障害の有病率との関係では、平成18年に筑波大学においてトラック運転者5,247人を対象に眠気の自覚と睡眠呼吸障害との関係を調査したところ、日中に強い眠気を感じる人ほど重度の睡眠呼吸障害を有する者の割合が高いものの、眠気を感じない人の中にも中等度~重度の睡眠呼吸障害を有する者が多くいたとのこと。またこの研究の中で、肥満と睡眠呼吸障害との関係についても調査したところ、肥満の人ほど中等度~重度の睡眠呼吸障害を有する者の割合が高いものの、非肥満者の中にも睡眠呼吸障害を有する者がいることがわかったとの報告があります。(谷川 武、磯 博康:「職業運転手の睡眠呼吸障害スクリーニングによる交通事故防止システムの構築」平成18年度科学研究費補助金(文部科学省)報告書)

京大の陳和夫教授(呼吸管理睡眠制御学)の報告によると、男性のサラリーマンの20%が治療を要する睡眠時無呼吸であるという調査結果(2009年10月)があります。また睡眠時無呼吸症の検査実施後のアンケート集計結果(社団法人 全日本トラック協会 トラックドライバーのためのSAS対策検討会報告書2010年1月)によると、約60%の人が自覚症状が無い(自分が対象者になるとは思ってもみなかった)との報告があり、さらに、睡眠時無呼吸と診断されたドライバーのうち、全体の約6割は医療機関にて精密検査をうけていましたが、残りの約4割は受診をしていませんでした。受診していない理由は、検査費用の高さ、忙しさ等よりも、自分の自覚症状が無いという理由で31%の人が受診していませんでした。これに、必要性を感じないと答えた人を加えると、50%弱の人が睡眠時無呼吸と診断されているにもかかわらず受診する意思が無いとも考えられます。今後交通業務に関わる主に職業運転手の方々に対しての、睡眠時無呼吸の啓蒙が大切です。

質問16

いびきと歯ぎしり
睡眠時のブラキシズム(Bruxism)は、睡眠時に起こる歯ぎしり(歯軋り)や噛みしめを特徴とする下顎の不随意運動と考えられています。睡眠時のブラキシズムが起きる原因については、中枢性、咬合性またはそれらの混合した因子だと言われており、眠りが浅い時に起きますが、まだはっきりとわかってはいません。ブラキシズムは歯周の組織を破壊してしまい、歯周病を併発しているが多いです。一時的なブラキシズムは誰にでもおこります。症状としては、歯ぎしり音(ギリギリやガリガリ)を出す場合と、音は出ないけれど強い力で歯を噛みしめている(食いしばり)場合があります。睡眠時のブラキシズムは歯がない人でもするといわれており、歯並びの悪さは原因ではありません。睡眠を浅くさせると考えられる、ストレス・飲酒・喫煙との関連も指摘されていますが、他に眠りを浅くさせる睡眠時無呼吸症候群や逆流性食道炎も関係していることがあるといわれています。
逆流性食道炎は胃酸が胃から食道を経て咽喉頭まで逆流してきて、むかつきや咽喉頭の異常感を起こして睡眠が浅くなります。皆さんも深酒をした後に、夜中に吐きそうになり、のどがすごく痛くなったことがあると思います。のどまできている胃酸を飲み込めば症状は治まりますが、普段は嚥下(飲み込み)は就寝中は1時間に1~2回しか起きません。歯ぎしりをすることにより唾液腺が刺激され、唾液が増えて、逆流した胃酸を唾液と一緒に飲み込みやすくなります。
睡眠時無呼吸になると、のどの奥がつまったようになるので、口呼吸が増え、いびきもひどくなりのども乾きます。歯ぎしりをすることにより唾液が出て、のどの乾きを癒している可能性があります。歯ぎしりの治療に、睡眠中の歯ぎしりを防止する装置である歯ぎしり用のマウスピース(ナイトガード)よく使用されますが、種類より、下あごが後方に下がってしまうタイプがあり、その場合気道が狭ってしまい、睡眠時無呼吸やそれに付随するいびきが悪化することがあるので注意が必要です。睡眠中の無呼吸や低呼吸の増加に伴い、歯ぎしりも増えていきます。いびきや睡眠時無呼吸の治療に用いられるマウスピース(スリープスプリント・MAS)は、睡眠時無呼吸症やそれに伴ういびきを改善し、歯ぎしりも改善するといわれています。

質問17

いびき・閉塞性睡眠時無呼吸とナステント?(Nastent)
ナステント?(Nastent)は、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ株式会社(sevenreamers laboratories 株式会社 本社 東京都港区三田)が出している一般医療機器とのことです(一般医療機器届出番号・13B2X10245000001)。
発売当初、当院に担当者が相談に来て、厚生労働省関係の部署に機器の取り扱いについてよく相談するようにとアドバイスした経緯があります。
このように、一般医療機器とのことで、認められていることから、安全にはかなりの注意を払い開発・製造されているようです。発想は昔からあるネーザルチューブを、素材的により使いやすくしたものと考えてもいいかもしれません。米国のサンフランシスコ・シリコンバレーやフランスにも支店があるようですが、米国の学会ではまだ論文等の発表はあまり聞きませんが、これからかもしれません。
CPAPやいびき・睡眠時無呼吸用のスリープスプリント(マウスピース)にとって効果や費用対効果的にも、論文数も少なく、特にCPAPのような絶大な効果は認められませんが、これらの処方をしても、CPAP自体がつらかったり、いびき・睡眠時無呼吸用のマウスピースをつけると口腔内違和感があったり顎がいたくなる人には、その他の方法としてはいいかもしれませんが、まだ発表論文数が少ないので、これからかもしれません。米国の先生が、発表したことも聞いておりますが、医療機器なので、いっぱい研究されていろいろなデータが出ると、医療機器として確立されたものになる可能性があります。
私的には、睡眠時無呼吸をもっている患者さんが、麻酔下にて手術をしたあとの、術後管理にはよいかなと思っています。特に咽頭形成術(UPPP等・レーザーによるLAUP)は、術後はのどが腫れて少し息苦しくなるので、有効かもしれません。しかしナステント?自体は保険診療に含まれず、自費対応なので、そこが問題かもしれません。

質問18

いびきが原因でおこる大きな病気
睡眠時の無呼吸で煩雑に睡眠中に息が止まると、血中の酸素の濃度が極端に下がり、チベットの山の中で寝ているようなものです。ひどい人は1時間に50回以上もおこるので、当然循環器・心臓に悪影響を及ぼします。心臓に血液を送る血管に動脈硬化がおこることにより狭心症になり、この血管が塞がってしまうことにより心筋梗塞になってしまいます。慶友銀座クリニックには、いびきが主訴で来院し、実は心臓の術後というかたもよくいます。心臓の先生にいびきのことは言ったの?と質問しても、心臓の手術が成功したのでなんかもういいですとかいう患者さんもいます。そのような患者さんには潜在的なリスクを解消するためにも、睡眠時無呼吸の治療を特に勧めています。寝ているときに、酸素が少ないと、酸素を取り込むために、人間は身体に力が入ってしまいます。本人は寝ているので気がつきませんが、力んで血圧が高くなってしまい、脳卒中になるリスクが高くなります。また空気の通り道である気道が狭くなってしまうことにより、無呼吸になり、酸素の脳への供給が少なくなり、脳卒中になってしまうリスクも増えます。このように突然死の原因である心筋梗塞や狭心症や脳卒中・脳梗塞のリスクが、睡眠時無呼吸により高まってしまいます。
夜間に睡眠時無呼吸により、睡眠が障害され、自律神経機能の異常や、ホルモンの分泌にも悪影響を及ぼします。交感神経系が刺激され、ストレスホルモンの分泌が増えることにより、血圧の上昇や、血糖値の上昇、体脂肪が増加して太ってしまうと考えられています。睡眠中に分泌される成長ホルモンの分泌の低下がおこり、筋肉が減って脂肪が増えやすい体になってしまい、インスリン抵抗性が上がり、生活習慣病である糖尿病になりやすくなります。またすでに糖尿病の患者さんは、病気が悪化します。
滋賀医科大学の山田尚登先生のお話によると、低酸素ストレスを与えると、脳内に老人斑というべきアミロイドベータ蛋白質(認知症の大きな原因であるAlzheimer病の原因因子の一つで、脳にたまると脳内の神経細胞を破壊する)が増加するとの研究報告があり、睡眠時無呼吸になると認知症にいこうしやすいのでないかと考えられています。
睡眠時無呼吸の治療をCPAPで行うことで認知機能が改善したとの報告もあります。また睡眠時無呼吸の人でうつ病を合併している人が多く、睡眠時無呼吸をCPAPで治療することで、うつ病が改善したという患者さんもいらっしゃるそうです。
長崎にある睡眠時無呼吸で有名な井上病院の吉嶺先生の報告では、230名のCPAP治療患者を対象にして、CPAPの治療前後の夜間の頻尿の回数について調査をしたところ、治療前では睡眠時無呼吸の重症度が高いほど夜間の頻尿回数が多いとの報告でした。またCPAP治療を開始すると頻尿回数が減少するとの報告がありました。睡眠時の無呼吸になると心臓に負担がかかることにより、体内の循環血液量を減らそうと、おしっこを出す利尿ホルモンが分泌がでて、夜間に頻尿になってしまうのではないかとのことです。
CPAPをつけることにより、心臓の負担が減少し、利尿ホルモン分泌が低下して、頻尿が少なくなると考えます。当院では400名ほどのCPAP患者を月にみていますが、確かに頻尿が減り、朝までぐっすり眠れるようになり、CPAPにより無呼吸だけでなく、睡眠の質まで改善したという声をよく聞きます。また当院では歯科のマウスピース(スリープスプリント)も処方していますので、CPAPだけでなくマウスピース装用の患者様にも同様の声をよく聞きますので、マウスピースによる睡眠時無呼吸の治療も夜間頻尿の治療に良いのではないかと思っています。また睡眠時無呼吸は性ホルモンの分泌に悪影響を与えるので、前立腺癌や乳癌との関連性も指摘されております。
北海道大学大学院の石田晋教授らの研究では、正常人であれば息を止めると眼圧は上がるのですが、睡眠時の無呼吸の発作時は、気道が閉塞してしまい息が吸い込めなくなり胸腔内の圧力が下がり眼圧が下がってしまい、血液中の酸素が減り、視神経に障害を及ぼす可能性が高いとの報告をしました。睡眠時無呼吸と診断された方は、一度眼科の検診も受けられた方がよいかと思いますし、緑内障でいびきがある方は、いびきを直すことにより緑内障の改善にもつながると考えます。

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